あるマンガに描かれたコンテンツ論が深い!!
今日で正月休みが終わってしまうみなさま、安心してください......私もですよ(泣)
年末から年始にかけて、仕事とかバタバタしてて読めてなくて積ん読状態だったマンガをイッキ読みしたのですが、やっぱりマンガは面白い!
そして深い...と思った話。
かなりの冊数のマンガが読めたのですが、その中から今回ご紹介するのは(今さら感はかなりありますけど)『重版出来!』。
最初、読み始めるまでこのタイトルを「じゅうはんでき」と読んでました。もちろん違います。正しくは「じゅうはんしゅったい」。意味はと言いますと、
「重版出来」(じゅうはんしゅったい)とは、初版の発行部数を上回って、更に発行することを表す言葉で、「重版するくらいの出来」とする意味が込められる。重版ありきで初版を抑えるケースもあると言われる。(出典:Wikipedia)
です。
まぁ、そんな意味を持つタイトルのマンガなのですが、ざっくり概要を紹介しますと、大手出版社へ新卒で入社した新人編集者がマンガ部に配属された後、上司・先輩編集者から仕事のイロハを学びながら担当した漫画家さんと色んな問題もありつつも成長していく話です。(←あれっ?!この説明だと面白くなさそうな感じが......汗)
ちなみに、同じような設定のマンガの有名どころは『バクマン。』ですかね。個人的には『RiN』も好きですが、これらはまた機会があればブログで取り上げたいと思います。
さて、その重版出来!ですが、最新巻は6巻。この巻がやたらと面白い。
過疎化の進む地方の小さい書店の話とか、校閲(原稿を一文字一文字チェックすること)さんの仕事の話とか......そんな盛りだくさんでネタ満載の巻の中で私が注目したのがウェブマンガの話。
こちらもざっくり解説してみますと、大御所漫画家先生のもとでアシスタントを長年続けるも自分のマンガはなかなか連載にならないアシスタント氏が、ある日、SNSを経由してコミックサイレンというウェブマンガサイトにマンガを掲載しないかと持ちかけられます。そこで試しに雑誌ではボツになったマンガを送ってみると爆速でOKとなり、その後もノーチェックで掲載されることに驚愕します。さらにギャラもまぁまぁ良いことからウェブマンガに専念するためアシスタントを辞めてしまいます。が......って感じのストーリー。
この流れから結末は何となくわかると思いますが、注目して欲しいのはその結末ではなく、そこに行き着くまでのやりとり。かなり深い話だと思います。主人公の上司である雑誌編集者が言い放った一言がそれを象徴してるわけですが深すぎてもはや感動すら覚えました。
そのひとコマがこちら↓
マンガが”漫画”としてではなく”コンテンツ”として扱われることに対するマンガ編集者の憤りと切なさ......深い、深すぎる(泣)
マンガに限らずウェブメディアとか何かしらの編集に関わってる方とか、これから目指そうと思ってる方とか、ぜひ読んで欲しいマンガ(巻)です。これ読んだ後に軽々しく会議とかで「コンテンツが〜」とか言えなくなります。(別にコンテンツという表現が良い悪いではないので誤解なきよう......詳細は、まぁ、読んでください)
とりあえず『重版出来!』はホントに面白い。自信を持ってオススメします!
小学館
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