もはやプロがいなくても成立する時代......山本彩の写真集の話

プロとかアマチュアとかの境目がドンドン無くなってる気がする。

例えば、少し前の話で一流の寿司職人になるために10年も老舗寿司屋で修行するとかナンセンスだとホリエモンが言ってたことを思い出した。もちろん、それなりの店で働くためには下働きからやる必要もあろうけど、自分のアイデアを100%実現したいのであれば、アカデミーに行って卒業したら即起業開店でいいと思う。実際、それで話題になって上手く行ってる店も実在するし。（って、この記事書きながらテレビ見たらTVタックルで「老舗寿司店 vs 寿司職人アカデミー」の比較番組やってた。笑）

まぁ、これは寿司職人に限った話ではなく私の周りで言えば映像も同じような話の気がする。

テレビ番組の制作会社がネット動画作るとバカ高くなることよくあるけど、それってテレビ番組作る時のスタッフィングで機材もプロ機材使って、さらには編集とかも立派なポスプロ使おうとしちゃうから。もちろん、動画の構成とかは素人が作るのとは雲泥の差でちゃんとしてるけど、ちゃんとしてるのと面白いのは別。さらにはテレビで面白いのとネットで面白いのも別。つまりは、ネットにはネットの流儀というかツボみたいなものがあるわけで、それ知らないといくらハイクオリティの動画であっても滑りまくるというね。

そして、この流れがタレントの写真集にまで派生してる。

最近出版されたNMB48のセンター山本彩が出した写真集の作り方が斬新だと話題です。

NMB48・山本彩の3rd写真集『みんなの山本彩』（ヨシモトブックス）が、今年の1月8日に発売されたばかりなのに、「オリコン週間“本”ランキング」の写真集部門で堂々1位を獲得してしまうほどバカ売れしている、というニュースを『めざましテレビ』（フジテレビ）でキャッチした。

同写真集は、昨年に3週間限定で実施された「山本彩を（街で）見つけたら誰でも写真取り放題」という前代未聞の企画から生まれたものらしく、一般から集まった大量の写真に、メンバーやスタッフによって撮影されたものも含めた計600点以上の、ピンボケだったり顔切れだったりもお構いなしのバラエティーに富んだ“作品”が収録されているのだそう。

ってことです。

タイトル通り「みんな」で作った写真集であり、SNS全盛のいま、もっとも時代にフィットした作り方をしている気がする。で、当然、そうなると写真のクオリティが微妙になるわけですが、Amazonのレビューを見ると、

コンセプト的にピンボケはともかく、画質が極端に悪い写真は無理に載せなくてもよかったと思います。

と言ったネガティブな書き込みもありますが、どっちかって言うと、

ただ企画の面白さだけで、予約購入。とんでもない（写真集としてはの意味で）写真が多数採用されている！
あごと首だけだったり、ピンボケ、なんかもあるが、普通の山本さんはこんな感じ、って思われるものも多く、いろんな楽しみ方ができる。
山本さんとメンバー以外の方はぼかしているが、山本さんに群れるカメラ構えている人の顔は別にモザイク処理が要らないかも。
そのまま載せた方が喜んだかもしれないよ（笑）

とか、

有名な写真家の作品も綺麗で素晴らしいですが、表情が硬い場合やワンパターンの場合があります。
この写真集はご存知の通り、ファンや仲間が撮ったさや姉の自然体が詰まっています。
とっても魅力ある写真集になりました。

みたいな全体的にポジティブなコメントが多い。ほとんどがファンだというのをさっ引いても悪くない評価だと思うね。

ソーシャルとかって言葉もなかった時代にこんな写真集だしたら「ボッタクリ」だの「粗悪品」だの言われた可能性が高い。が、いまはピンぼけであっても楽しい写真だと評価してくれるし、むしろ素人が撮ってるってことでタレントとの距離感が近くなったような錯覚を受けているのかもしれない。完全に企画勝ち。

冒頭にホリエモンのTwitterを引用しましたが、この記事にもコメントしてて、こういう企画って地下アイドルとかこそやるべきだって言ってました。確かに（笑）本来、ドメジャーな山本彩がやる企画じゃないけど、逆に言えば山本彩がやるからここまで話題になるというね。PRとしては上手い方法だと思う。そうとう賢いブレインがいるんでしょうね。そして、この企画にOK出したタレントサイド（最終決定は秋元先生？？）もえらい！

ってことで、この写真集、直近で買った佐野ひなこ・小嶋陽菜の写真集以来、買おうかどうしようか迷い中の商品です（汗）