NETAX

様々なジャンルのニュースから今夜飲み会で使える旬ネタをネタリストが人力キュレーション。コメント付きでわかりやすく紹介します。

人力情報キュレーションブログ - ネタックス

私がバラエティ番組のドッキリ企画を見ない理由

テレビ業界に片足突っ込んでる私は、タイトル通り、バラエティ番組のドッキリ企画は見ません。

今回はその理由を書きたいと思いますが、あまりに当たり前過ぎて面白くもないかもしれませんので先に謝っておきます(汗)

とりあえず、先日オンエアされためちゃイケのドッキリ企画で哀川翔がマジギレするという事態が発生したのはご存じでしょうか?あちこちのネットニュースでも配信されてたのでご存じの方も多いかもしれませんが、簡単に説明すると、ドッキリ仕掛けた後のリアクションが想像出来ない芸能人にドッキリ仕掛けるという企画で、一人目がX JapanボーカルのToshi、二人目がバカリズム、そして三人目がVシネの帝王・哀川翔だったわけですが、今回話題になった哀川翔は細かいドッキリを数回仕掛けられたあげく、最後はお決まりの顔に生クリームというベタなドッキリ。最初は笑っていたものの段々怒りがこみ上げ最後はブチ切れるという事態に。MCのナイナイがドッキリのパネル持って出て行っても怒りは収まらず、スタッフが出てきてひたすら謝罪するという前代未聞の事態になったわけです。

もちろん、この番組も見てません。予告編でドッキリ企画って言ってましたから。前置きはこれぐらいにして見ない理由を書きます。

1、気分が悪い

昔から好きではなかったのですが、人の失敗とか不幸を見て笑うというのがどうにも好きになれません。知的な部分は1ミリもなく、逆に民度が低くなった気がして不愉快です。

2、結局は予定調和

「マジギレ」とか「ブチギレ」とか、どんなに煽ったところで、結局はやらせ......もとい、仕込み案件です。本来、哀川翔クラスになれば、本人も知ってないと出来ないレベルだと思いますが、仮に本人が知らなくても事務所に対しては事前許可を絶対取ってます。両方知らないパターンが100%ないかと言うと例外はあって、弱小の事務所で無名タレントの場合は、もしかしたらダマテンでやることはあるかも。それでも、テレビ局はリスクを避けるため、何らかの許可は取ると思いますけどね。昔と違ってコンプライアンス厳しいですから。なので、どれだけキレようがリアリティがありません。

3、放送された時点で全ての調整完了済み

事務所に許可は取ってたけど、本人が本当にブチギレるというパターンもあるでしょう。その場合はオンエア出来ないです。今回は、オンエアするために哀川翔に謝罪して放送させてもらえることになったというふれこみですが、本当にキレてるのであれば絶対にオンエアさせません。いわゆるお蔵入りってヤツです。ちなみに、お蔵入りする映像って以外に多くありますよ(汗)そもそも、ブチギレた映像がオンエアされた場合、哀川翔に不利益になるのであれば絶対にオンエアされないわけで、オンエアされたと言うことはプラスになるかどうかはわからないものの少なくともマイナスにはならないと判断されたわけで、結局これって哀川翔のイメージアップ(もしくはブランディング)に繋がったと判断されます。実際、ネットでは哀川翔は「懐が深い」とか「大人だ」という反応ですから悪くない。

ってことで、どう転んでも論理的に考えればドッキリ企画に対してリアリティは求められないのです。


私が子供の頃に『川口浩探検隊シリーズ』という番組がありまして、俳優の川口浩が隊長となって様々な探検をするわけですが、子供だった私はドキドキしながら見てました。が、大人になった今、よくよく考えると「川口隊長が前人未踏の洞窟に足を踏み入れる!」というナレーションの映像は洞窟の中から撮られてました(笑)つまり、カメラマンが先に入ってるので前人未踏ではありません、厳密に言えば。何を言いたいかといいますと、テレビでオンエアされる全ての映像は作られてるということです。そして、様々なチェックをクリアした映像だと言うことです。

個人的に、テレビという限られた資源のメディアでオンエアするべきコンテンツは、ニュース、スポーツ中継、ドラマだけでいいと思います。バラエティは全てネット動画でいいでしょう。その方がテレビで出来ないギリギリのことも出来ますから。

ってことで、バラエティのドッキリ企画を私は見ません。

これからもずっと。

via