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『保育園落ちた日本死ね!!!!』騒動で思ったこと

誰が書いたのかもわからない......いわゆる便所の落書きレベルの話によって、国会で首相にまで質問が及ぶという、なんとも面白い時代になったもんだなと。

先週末には国会前で保育園に落ちた子供を持つ親達(?)が、「落ちたのは私だ!」と書かれたプラカード持ってデモしてるのが報道されてましたし。

個人的には、「日本の行政って残念」って言う思いはとてもあります。欧州あたりの国と比べたら雲泥の差って感じで、日本は子育て世代に全く優しくない国なのは間違いない。優しくないどころか厳しい国なんだろうとさえ思いますね。が、とりあえず、この手の話(行政とか支援とか)は、別のブログとかメディアに任せるとして、私が今回の騒動で思ったことをいくつか書いてみます。

■政治家のITリテラシーレベルが檄低だと判明した。

今回の件は国会でも議論されてるのですが、まずは、その際のやりとりをご紹介。

保育園落ちた 日本死ね!」のブログ投稿が国会でも取り上げられた。民主党の山尾志桜里衆院議員は29日(20116年2月)の衆院予算委員会で、「待機児童の当事者となってしまった一人のお母さんのブログがネット上で大反響となり、すさまじい勢いでシェアされています。総理、この投稿について(どう思われますか)。もしかして、ご存じありませんか」と質問した。

安倍首相は「そのメールについて私は承知しておりません」「匿名ということですので、実際どうなのかということは私は確かめようがないのでございます」と答弁した。山尾議員はさらに「たしかに言葉は荒っぽいですよ。でも、本音なんです。本質なんです。だからみんなに共感されている」と続けると、自民党席からは「やめろよ、やめろよ」「誰が言ったの」「本人出て来いよ」「出典示せよ」などのヤジが飛んだ。

このやりとりの様子は、テレビの情報番組などでも取り上げられてるのでご存じの方も多いかと思いますが、注目されてるのは『匿名』って部分と、それに対する『匿名であるとか関係なくこれが本当の声なんだ』という話。個人的には今後のこともあるので、そろそろネットの書き込みを引用することの是非とか、何かしらのレギュレーションとか作った方がいいと思うけど、まぁ、作れないよね。だって、ネットのことよくわかってないだろうし。個人的には匿名だから議論する価値がないというのはちょっと乱暴な気もしますが、ルール化されてないからそうやって逃げるのは当然ですな。

ただ、今回私が言いたいのはそこではなく、安倍首相が「メール」とか言っちゃってることです(笑)誰が事前レクチャーしたのか知りませんが、今回の書き込みをメールって言うのは論外です。しかし、問題提起した議員ですら『ブログ』と表現してますからどっちもどっちだな。今回の問題文は、『はてな匿名ダイアリー』に書き込まれた記事です。サービス名が”ダイアリー”だから”日記”、からの”ブログ”って思ってるのかもしれませんが、まぁ、仕組みとしてはブログとも言えなくもないけど、個人的には2ちゃんねる的な匿名掲示板だと思ってます。ちなみに、はてなのサービスには『はてなブログ』っていうのが他に存在してます。はてな民のみなさん的にも一般的なブログといっしょくたにはされたくないって思ってる人も多いのではないかとご察しします(笑)

与党議員から「引用元を明記しろ!」とかって突っ込みされてましたが、そこで『はてな匿名ダイアリー』という固有名詞が出たかどうかが不明。たぶん出てない。きちんと言えばいいのにって思います。似たような話で、メディアがネットからの情報を引用する際に『YouTube』とか『Facebook』とか『Twitter』とかは、さすがにサービス名(社名)をきちんと言うようになりましたが、それも最近の話。昔は、大手動画サイトとか大手SNSサービスとか言ってました。Twitterにいたってはミニブログですよ。何のことかさっぱりわからない。相変わらず『2ちゃんねる』とかのアングラサービスは”大規模掲示板”とか微妙な言い回しされてますけど、『ニコニコ動画』はmちらほらサービス名いうメディアも増えてます。カドカワパワーですかね。今回の『はてな匿名ダイアリー』にしたって、”匿名”って部分が議論の中心になるのであれば、きちんとサービス名を言った方がよかった思うけど。それに、はてなは先日上場しましたから上場企業ですから。

こういう低レベルな次元でネットのサービスとかコンテンツを語るから、結果、アホなことやってしまうと。例えば、民主党と維新の党の党名をネットで公募するとかネットの本質わかってない証拠です。政治家のみなさま方におかれましては、政治家向けITリテラシー向上研修とかやった方がいいと思います。

■共感度が高くて表現方法が過激だとかなりの確率で拡散(炎上)する。

ちなみに、私のネタックスブログもはてなブログだったりするわけですが、まぁ、特に厳しい制限とかもなく緩く淡々と書いてます。一応、日々のアクセスとかは見てまして、どんな記事がアクセス稼いでるかを見てると、大体、引きの強い記事ってわかるようになってきます。だからと言って、書きたくもない内容をアクセス数目当てでは書かないですが。で、今回の記事がこれだけ拡散してデモが起こるくらいまでのうねりになったのは日々ブログ書いてアクセス管理してる人だったら分析できると思います。

今回の記事は、保育園に子供を入れられない待機児童を持つ親とか同じように苦労した経験のある人とかに共感され、「日本死ね」という過激な表現を使って文章化されたことで大きな話題になりました。つまり、共感度の高いネタで表現を過激にする、これがキモ。で、パッと頭に出て来たのがSEALDsの件。多くの学生(若者)が共感し、ラップに乗せて過激なリリックを叫ぶことで大きなうねりになってました。つまり、この法則に従って記事書けばかなりの確率で同じようなことが起こるのではないかと思ってたりします。もちろん、やらないけど。ちなみに、私のブログ記事でもアクセス多いのは、「あぁ〜、共感してくれる人が多そう......」って記事ばっかりです(笑)「これは、会心の出来!」って記事ほど読まれないというね(泣)

まぁ、そこまで単純な話ではないかも知れませんが、ここまでじゃないにしても、あちこちで日々起こってる炎上案件は少なからずこの法則に則してる気がしてます。

そんなことを思った今日この頃、「この記事もバズれ!」って願ってるゲスな私です。

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