AbemaTVが前途多難な件
つい最近まで、AmebaTVだと思ってたAbemaTVが、各方面から神アプリ認定されまくってます。CS放送とかのサイマル番組もあるみたいなので全チャンネル全番組が完全オリジナルってわけではなさそうですが、それでも小学生が週刊文春に突撃インタビューしたオリジナルのニュース番組は、かなり拡散されたので見た方も多いのではないかと思います。今後もこれくらい攻めた番組が出てくれば本当の意味での神アプリ(サービス)になるかも?!
と思ってた矢先、熊本大震災が発生し、予定してた麻雀番組を自粛してしまいました。その番組に出演予定だったホリエモンがかなりお怒りの様子で、ホリエモンとAbemaTVの運営会社サイバーエージェントの藤田社長といえば、盟友ともいえる関係にも関わらず、かなり辛辣なツイートしてますから、よっぽど頭に来たのではないかと。
熊本の地震への支援は粛々とすべきだが、バラエティ番組の放送延期は全く関係無い馬鹿げた行為。人のスケジュールを押さえといて勝手に何も言わずキャンセルするとはね。アホな放送局だ。 https://t.co/LipBWYxhi6
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2016年4月16日
このツイートをきっかけにdisツイートの連打が始まるわけですが、もちろん藤田社長もこの一連のツイートは見てるわけで、下記のような反応してます。
@takapon_jp 過剰な自粛をするつもりはないんだけど、昨夜未明の本震からのまだ今日ということと、出演者のテンションがあげらないだろうというのとで番組の内容的に判断しました。スケジュールとってもらったのに申し訳ないです
— 藤田晋 (@susumu_fujita) 2016年4月16日
藤田社長の言ってることもわからなくもないですが、これに対してホリエモンは「優勝賞金を被災者支援に寄付、で何の問題もない」と一蹴してます。この騒動に対してネットでは、いつも通り是非が論じられてるのですが、これまたいつも通り結論が出るわけでもなく、無駄なトラフィックを消費してます。
さて、自粛すべきかどうかの論議はあまり興味がないのですが、今回、実際に自粛したAbemaTVについて個人的には少々危機感感じてます。というのも、そもそもAbemaTVはサイバーエージェントだけの事業ではなく、テレビ朝日との合弁事業として作られたサービスで、テレビに出来ないことをやると言うのが開局の目的だったはず。にも関わらず、開局から1ヶ月も立たってないのに(いくら災害が発生したとはいえ)番組を自粛したということは、設立の趣旨さえも曲げてしまったことであり、存在意義すら問われることになるのではないかと。もはや普通のテレビと同じですからね。だからこそホリエモンもあれほどの批判をしたのではないかと。
もちろん、テレビを見られない中でスマホで情報収集してる人が少なからずいることを考えると、AbemaTVのニュースは貴重な情報源だったと言えなくもないですが、充電出来るかどうかすらわからない状態で動画再生するって選択肢はない気がします。私だったらテキストニュース見ますね。さらに言えば、そもそもスマホでテレビ見る文化が定着してるのであれば、チューナー付きスマホがもっと普及しててもいいと思いますけど、そもそもそういうニーズがないから普及してない。そう考えると、今回もスマホでテレビ(動画)見ようと考える人って極めて少ないと思われます。
と、まぁ、色々考えると、AbemaTVが番組自粛した意味は全くない気がしてまして、ホリエモンが言ってることのほうが理に適ってるように思います。
ってことで、AbemaTVが神アプリ(サービス)になれるかどうかは今回の運用を見る限りかなり微妙だと言わざるをえません。
※知り合いも関わってるので頑張って欲しいですけどね。