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『dTV』事業責任者が語る話が胡散臭い件

今年は動画ビジネス界隈がざわつくと昨年末の紅白歌合戦におけるNHKのラスボスへの演出を見た瞬間思ったので年始のブログはサイバーエージェントをネタにそのあたりに関する記事を書かせていただきました。結論としては有料動画配信サービスが日本で成功するのはなかなか難しいという結論なのですが、ドコモが展開する『dTV』の責任者がクソ強気な発言してまして、それがなかなか胡散臭い。

ってことで、インタビュー記事に突っ込んでみましょう。

とりあえず、元記事をお読みください。

via

 

--まずはdTVの現状について教えてください。

村本氏:dTVの会員数は現在約480万人おり、500万人が視野に見えてきました。

おっ、なかなかの会員数やん!?って思うでしょうし、村本氏もオリジナルコンテンツとか先行配信とか生配信とかによる効果のごとき話になってますが、後半部分にはこう書かれてます。

ただ、dTVはドコモの店頭でも入会促進をして加入していただき、「解約しない」という選択をした方も500万人近くいらっしゃる。その事実は大きな自信ですね。

ん?!なんぞこれ??

数字が合わない気がしますけど......まぁ、一旦それは横に置いときまして、これ、いわゆるレ点営業ってヤツで、ドコモの店頭で端末購入する際に、「これとこれとこれに初月だけでも加入していただくと端末代がお得になりますよ!」と言われて言われるがままチェックボックスにチェックするとそれがカタカナの「レ」みたいになることからレ点営業って言われてます。ちなみに「内緒ですけど、この後すぐ解約してもいいですからね、ウフッ!」っとも言われます(笑)

先日サービス停止が発表されたNOTTVもこの方式ですし、村本氏も深く絡んでいるであろう「BeeTV」もこの方式で見た目の加入数だけは稼いでいるサービスだと界隈では有名な話。にも関わらず、いかにもコンテンツ力による加入数増加のような発言が胡散臭いってことです。

先に進みましょう。

--ここまでの成長要因を教えてください。特に、国内外の多くのサービスが参入する中でどのように他社に対する差別化を図ってきたのでしょう。

村本氏:むしろ、動画配信サービスに対して世の中の関心が高まる中で、dTVの価値やコストパフォーマンスの高さに気づいてくださるユーザーが増えたのではないかと感じています。その中で私たちが意識しているのは、dTVがただ映画やドラマを配信するだけのサービスではないということです。エンターテインメントのひとつとして、ユーザーの“何か楽しみたい”というニーズのそばにある存在でありたいという思いが強いのです。

もはや言ってることが意味不明です。

コスパが高いというのは、まぁ、そうかもしれません。ってか、この手のサービスでのコスパとは月額料金に対して何を見ることが出来るか。つまり、品揃えの豊富さって話です。確かに競合他社と比較しても現時点ではdTVのラインナップは魅力あります。スター・ウォーズの過去作品見れたりするのもタイムリーです。が、それ以上でも以下でもありません。何ならアプリのUIはドコモはクソです。私も利用者だからこそ言わせていただきますが、クッそ使いにくい。これは、dマガジンも同じ。dマガジンもコスパいいので有料会員登録してますがアプリはクソです。

で、村本氏の発言に戻りますと、「ただ映画やドラマを配信するだけのサービスではない」と書かれてますが、では一体それは何なのか?「ニーズのそばにある存在」って.....ちょっとよくわかりません。ニーズを捉えていいコンテンツを提供するってことですか??だったら、そう言ってほしいです。あたかも何かいい感じのサービスっぽく言ってますけど要は品揃えが豊富で安いってだけなのではないかと思いますけど。

一般的な動画配信は、映画、ドラマ、アニメなどをどう品揃えしてユーザーに見せていくのかを一番に考えますが、私たちは「BeeTV」時代から蓄積してきたオリジナルコンテンツもあり、ショートフィルムもあり、音楽ライブやミュージックビデオもあり、カラオケもあり、お笑いや落語もあり、ユーザーそれぞれの楽しみ方に応えられる多様性を持ったサービスであるという点が、他社に対する一番の差別化ではないかと思います。

はい、ここ!!!

出ました『BeeTV』というキーワード。

BeeTV用のコンテンツ作ってる制作会社とかフリーのディレクターを多く知ってますけど、大ヒットしたという話は一切聞いたことありませんしニュースになったのを見た記憶もありません。みなさんの中でBeeTVの動画(番組)って言われて、パッと出てくるヒットタイトルってありますか??まぁ、無いですよね?!にも関わらず、BeeTVの収益は凄まじいです。エイベックスの決算報告見るとその売上げにおけるBeeTVの占める割合がなかなかのものだというのがわかります。興味ある方は見てみてください。そうです、これこそはレ点営業のスーパーパワーなのです。店頭で加入させられた(見もしない)BeeTVの解約を、うっかり忘れて払い続ける利用者がビックリするくらいいるのですよ。あなたの契約にも解約するのをうっかり忘れてしまって払い続けてる有料コンテンツがありませんか??

--2015年の後半はNetflix、Amazon、Appleが次々に動画配信関連のサービスや製品をリリースし、市場は盛り上がっているように感じますが、一方で動画配信は依然としてキャズムを超えていないという意見もあります。市場の現状と課題についてどのように感じているでしょうか。

村本氏:キャズムを超えるためには、動画配信サービスがいかに自然にライフスタイルの中に溶け込んで、その便利さを実感してもらえるかがとても重要なのではないかと思います。むしろ、その良さが伝わらなければ、市場はいつまでも大きくなりません。業界の盛り上がりは大歓迎ですが、一時期のブームで終わってはいけないと考えています。その中で、多くの方にその利便性や楽しさに気付いてもらえるように、私たちは努力していきたいと考えています。一方で、もちろんどのサービスが生き残るのかという議論はナンセンスだとも思います。ユーザーのニーズに合わせてさまざまな特徴を持った動画配信サービスが選ばれる時代がくればいいですね。

ここで日本における有料課金ビジネスが難しいことに言及しないのか理解できません。

ってか、dTVはそれを意識しなくても利用者が増える構造だからいかに有料課金するのが難しいかってことがよく理解出来ていないのではないかとすら思えて来ます。まぁ、レ点営業ですからね。今後、dTVが加入者を増やすためにはドコモショップの窓口担当が今よりももっと頑張ればいいんですから。何ならソフトバンクとかauのショップでも売ってくれたら最高ですけどね。ってことで、dTVにおけるコンテンツ論とかサービス論なんて意味がないのです。ってことを言わずしてdTVの好調さを語るとは、なんともインチキ臭いわけなのです。

 

ちなみに、私が先日の記事で書いたのはこの手のサービスの勝者はAmazonであろうと。動画も音楽もまるっとタダ。ただし、Amazonプライムに加入するのが条件。Amazonプライムって何??Amazonで買った商品の配送料が無料になるサービス。それに加入すれば動画も音楽もタダ?!「そりゃー、加入するべ!!」となりませんか?!他社が必死こいてマネタイズとか言ってる動画も音楽もおまけなのです。Amazonプライムの。これこそまさに究極にコスパのいいサービスだと思います。おまけだからラインナップが若干弱くても許せちゃいます(とはいえ、なかなかのものですけど。個人的にSPECが見れた時点で満足してます)。これですよ、これ!ドコモもこれやればいいんですよ。わずか500円/月をもらうために何やかんや面倒臭いこと考えずにまるっと無料にすればいいんです。その代わり3年間は継続利用してねって条件付けちゃう。途中解約したら違約金もらえばいい。これだけでリクープするでしょ?!なんでそうしないのか理由がわからないです。

ひとつ思い当たるのは、最近、ゼロ円端末はダメとか総務省が色々面倒臭いこと言ってるのでもしかしたらこういうサービスやりたいと言ったのに出来なかったという可能性はあります。

 

ってことで、動画サービス関係者のインタビューは突っ込みどころ満載という話でした。